シラーとシラーズって? 中編

オーストラリアワイン

Hi Guys!

こんにちはー

年始はまったりと過ごし、初詣も済ませ、今は仕事始めを終え現実に戻ってきたタイミングでしょうか。
私も正月で体重が2Kg増え、順調な滑り出しをしておりますw

さて更新遅くなりましたが、今回は前回同様のシラーのお話の続編です。
知られざるシラーのお話をさせていただきたいと思います。

シラーとシラーズの味わいの違いって?

基本的に呼び方が異なるだけで同じ葡萄品種ですが、気候やテロワールにより大きくスタイルは変わってきます。

シラー(Syrah)の特徴としてあげるとしたら、それはスパイシーさでしょう。
胡椒のようなアロマがあり、色が濃く、フルボディでタンニンも多く感じます。
それが気候が変わると味わいも変わってきます。

  • 冷涼な地域では、胡椒などのスパイスの風味と小さな花の香りが強くなり、エレガントでしなやかな味わいに仕上がります。
  • 温暖な地域では、プラムやチョコレート、甘草などの風味が強くなり、リッチで濃厚な味わいに仕上がります。 

オーストラリアなどでいうシラーズ(Shiraz)とは、後者のワインに近い味わいで、柔らかなタンニンや少し甘やかな香りが強い印象です。
さらにアルコール度数が高いっ、、、、ものが昔は多かったですw
アルコール度数が高くないと某有名産地のシラーズではない!とまで聞いたことがあります。

勿論一般的なイメージのシラーズの話ですのでご理解ください。
オーストラリアやニューワールドの中でもエレガントなスタイルのものを造る生産者さんは差別化する為に、あえて自分のワインの葡萄をシラーと名乗ることがあります。

※余談ですがアメリカではプティ・シラーという品種が有名です。
よくジンファンデルとブレンドされる葡萄品種で、他の国々でもたまに見かけることがあります。
この品種はシラーとは別物で、別名をデュリフ(Durif)といい、南フランスでシラーと別の品種で交配されて造られた品種です。

シラーのフードペアリングについて

上記でもご紹介したように、世界各国でシラー(シラーズ)は栽培され、ワインが造られています。
よって場所により味わいも違うワインとなるわけですが、大まかにこちらでは基本的なフードペアリングのことを話させていただきたいと思います。

まず前提としてジューシーな果実味とスパイシーさが特徴的な品種です。

合わせる基本からまず、
①焼いた赤身の肉料理の場合があげられるでしょう。
赤いお肉と聞いて牛肉やラム肉などが思い浮かべれますが、鴨や鹿といったジビエ系とも合わせることができます。
勿論ソースの内容や量によっては、ニューワールドの少しチョコレートやダークフルーツのリッチな味わいのものも選びたいですが、基本的には昨今の料理はお肉をソースで食べさせるという古典的なものから、お肉本来の味を楽しんでもらいながら、ソースが添えてあるようなものにシフトチェンジしています。
これは以前ご紹介した世界的な食文化の変化が一番の理由なのでしょうが、フレンチやイタリアンといった分野の料理も、素材にこだわり、その生産者さんや地域を大切にしているのではないでしょうか。

多くのグランメゾンではメニューに料理名や素材名の他に、その生産者だったりパートナーの名前を記載しているお店も多くなってきているのがその証拠だと思います。

余談が長くなってしまいましたが、
・お肉に厚みがあり、噛みごたえがあるのであればタンニンのしっかりとしたものを
・少しクセのあるお肉にはスパイス感、鴨や鹿のお肉であれば酸味がありベリー系の果実味を感じるものでも良いですね。
この際やはりシラーズよりシラーの方がイメージはしやすいのかもしれません。

②煮込み系のお肉料理の場合
ではシラーズには?と言われて、勿論焼いたオージービーフなども合いますが、煮込んだ牛肉、ラム肉、ミートボールなどは、果実味が豊かでジューシーなシラーズの方が相性は良いです。
そこにチリなどで辛味があるのであれば、アタックが甘やかなシラーズはなおペアリングとして成立すると思います。

以前のお店でカンガルー(現地でいうルーミート)のお肉を提供していたことがあります。
肉質は鹿に近かったのでこれにも勿論シラーズを合わせました。
味わいは鉄っぽさが鹿よりなく、獣らしさが鹿よりもあるといった印象でした。
高タンパク低カロリーなので健康志向の方にはかなり愛されているお肉だそうです。

しかしペアリングというのは、これが全てではありません。
これはテクニックであり、絶対が存在しないものだと考えています。

さて余談が長くなってきているので今回はこれで終わりましょうw

それではみなさんの良いワインライフへ

Cheers!

コメント

タイトルとURLをコピーしました