Hi Guys!
こんにちはー
段々と暖かくなるというより、急に暑くなり、衣替えも間に合わない日々が続いてますね。
私はこんな日はやはり、乾杯はクラフト系の苦味のあるビールからスタートしたい気分です。
さて今回は広く”これからのワイン文化”を共に考えていくようなテーマをいくつか書きたいと思います。
最初のテーマは、ワイン用葡萄の固有品種についてです。
今までぼんやりとこの言葉を使っていた方も多いと思いますが、これからも進化していくワイン文化にとって欠かせない言葉だと思います。
是非一緒に考えていきましょう。
Local grape Varieties(固有品種)
固有品種とは、その地で古くから栽培されてきた、他の地ではあまり栽培されていない品種のこと。
つまりその土地の遺伝的な情報を持つ葡萄のことだと考えます。
例えばイタリアだとネロダーヴォラやバルベラ、トレビアーノ、ジョージアのムツヴァネやルカツィテリ、オーストリアのグリュナー・フェルトリナーやブラウフレンキッシュなどそれはもう沢山あります。
勿論日本でも甲州やマスカットベリーA、山葡萄系の交配品種なども固有品種として注目されています。
ワイン産地といえば、フランスやイタリア、ドイツなどの国々がまずは思い浮かぶと思います。
昨今ではこれまでワイン造りのイメージが強くなかった産地が注目を集めており、その国特有の固有品種から造られる、”個性的で未知の味わいのワイン”がワインラバーの心を掴んでいます。
とは言え対義語である
International grape Varieties(国際品種)
が疎まれているわけではありません。
こちらは安定的に愛されており、各国でクオリティを求めて新たに栽培されている品種も多くあります。
確かにカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、メルローと言った、味わいにボリューム感のある品種が流行っていた時代もあります。
そう言った品種の栽培が世界的に広がり、国際品種と呼ぼれるようになりました。
「広く栽培されている品種」=「広く認知されている品種」ということになるのだと思います。
複雑な固有品種について
ここで一言に固有品種といえど、複雑な事情があることご存知でしょうか?
A:例えば先にあげた
・ジョージアのルカツィテリやサペラヴィ
・イタリアのフラッパートやグレカニコ
・スペインのテンプラリーニョ
などはその地で発祥し、主に栽培されている品種です。
B:とは言え他に固有品種として例を挙げるとしたら
・アルゼンチンのマルベック
・アメリカのジンファンデル
のように発祥は違えど、土地との相性がよく、その地で広く根付いた品種も固有品種と呼べるでしょう。
C:そして最後は日本のように交配された品種についてです。
・日本でのマスカットベリーAや山葡萄系の品種
・南アフリカのピノタージュ
などは人の手により交配され生み出された品種です。
これもその地で交配された固有品種となります。
複雑ではありますが、この3パターンがあるようです。
Flagship grape Varieties(代表品種)
こちらはその地で広く栽培されている品種ではありますが、固有品種と呼ばれないパターンについてです。
例えば
・ニュージーランドのソーヴィニヨンブラン
・オーストラリアのシラーズやセミヨン
などは固有品種となかなか呼べないですね。
どちらかというと、国際品種に近いイメージです。
これにぴったりの言葉が、その地の代表的な品種という意味合いの”代表品種”となります。
オーストラリアワインを生業としている私からしても、シラーズやセミヨンはこれに相当する力強いフレーズだと感じています。
またフランスはボルドーでのカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、ブルゴーニュのピノ・ノワールも固有品種と言いたいですが、世界的に栽培されている品種なので国際品種?となってしまします。
その際にこの代表品種というのが一番しっくりくるフレーズだと思います。
Native grape Varieties(土着品種)
最後は同じニュアンスのこの言葉について軽く触れておきます。
固有品種=土着品種とは言えないパターンがあります。
上の複雑な固有品種で紹介した
その地が発祥で、主に栽培されている品種のみが土着品種にあたると思います。
ですので発祥が違う場合や、交配されたものなどはそれに該当しない言葉です。
なかなかに混合されがちな言葉ですが、実際に意味を理解して使っていきましょう。
さて今回は土地と葡萄品種の土地との結びつきについて書かせていただきました。
これからワインを知りたい方や、これからもワインに携わっていきたい方に是非理解していただきたい言葉です。
それではみなさんの良いワインライフに
Cheers!
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