オーストラリアの州について〜NSW州②

オーストラリアワイン

Hi Guys!

こんにちはー!

今回はニュー・サウス・ウェールズ州(以下NSW州)のワイン産地のご紹介後編です。
前回ご紹介したハンターバレーだけではない、NSW州の魅力的なワイン産地とワイナリーもご紹介できればと思います。

Orange

オレンジ地区はオーストラリアでも注目すべき食とワインの名産地の一つです。

ここは世界で唯一、標高で分類されるワイン産地なんです。
オレンジGIに分類されるには、海抜600m以上でブドウを栽培する必要があります。

オレンジは果物の栽培が盛んで、桃、チェリー、アプリコットなどを生産しています。
ただ名前に反して冬に霜が降ることがある為、オレンジの栽培は行われていないです。

その名前はオランダ国王オレンジ公ウィリアムにちなんだものです。

高度が900mから1000mほどあるため冷涼な気候が特徴で、気候を生かして生産されるワインも重要な特産品となっています。
いくつかの現地で有名ワイナリーもありますが、今回は下のワイナリーをご紹介できればと思っています。

  • See Saw wines

シーソーワインズは同地区で長年に渡り葡萄栽培をしてきたご夫婦が営まれており、比較的標高の高い650mから900mの場所に畑を所有しています。

彼らは未来の子供達からの借り物としてこの地球を考え、環境問題を踏まえての持続可能な有機栽培で、人的介入の少ないワイン醸造を行っています。

勿論行っているサスティナブルな取り組みも数多くあります。

羊やミミズなどの益虫と共に生活をし葡萄畑を守っていくこともそうですが、多くの樹木を植え生態系の再生を行ったり、土壌の炭素量を増やすために堆肥などの量が均一になるように取り組んでいます。

そんな彼らのワインはピュアで滋味深い味わいが魅力的です。
キュヴェはたくさんありますが、ここでは2本ほど紹介させていただきます。

Organic natural wine ”MARGE’”

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私の最も愛するブレンドの一つ、ピノ・ノワールとガメイのブレンドです。
全房で自然酵母による発酵、マセラシオンも行い優しくプレスされたワインです。

味わいは黒と赤のベリーの果実味を感じつつ、野いちごのような少しワイルドでチャーミングな味わいに軽く爽やかなスパイシーさがあります。
まさに気軽にガブガブ飲める”Barbie wine”です。

また優しくスキンコンタクトされた彼のオレンジワインもご紹介します。

See Saw Organic natural wine ”Gee Gee”

これはピノグリにゲヴェルツトラミネールをブレンドした、ほんのりピンク色のオレンジワインスタイルです。

軽くて春を連想できるような野花の香りに、オレンジピールだったりフルーツを感じる果実味、程よく余韻に苦味をもった味わいです。

”GeeGee”といわいばかりの、優しく包み込むようなワインです。

どちらもオレンジ地区らしい優しさを表現したような味わいのワインです。
なによりも素敵な産地の一つですので、ワインショップなどでこの地名を見つけたら参考にしてみてください。

また他にもNSW州ではCowraやMudgeeなどの有名産地があります。
今回は特に日本人とゆかりのあるCowraについて紹介させていただきます。

Cowra

見渡す限りの草原があり、牧場も多くある産地のカウラです。

ワイン産地としても有名ですが、ここは第二次世界大戦時に日本人の収容施設があり、今でも日本人墓地や南半球一大きな日本庭園などがある場所なのです。

ここでご紹介したい生産者はWindowrie Estateです。

  • Windowrie Estate

ワイナリーは歴史的建造物である、18世紀に建てられて製粉所を改装しています。
1988年に設立されたこのワイナリーは、農場を行っていたベテランのご夫婦が立ち上げました。

家族経営の老舗ワイナリーで、成長を繰り返して今ではカウラ地区ではなくてはならないワイナリーの一つになりました。

穏やかな四季のあるこのエリアの葡萄畑には、野鳥や野うさぎ、カンガルーなども走り回っているといいます。

勿論葡萄は極力自然な形で栽培されており、さまざまな品種にあった育て方をしていて、その一つ一つの個性を大切にしているそうです。

そんな彼らのワインの中でも、まずはサクラシラーズをご紹介させてください。



SAKURA Shirazとは、上でもご紹介したこのカウラと日本とを繋げるワインかも知れません。

第二次世界大戦中にあった日本人収容施設で大脱走ともいえる事件が起こりました。
1000人以上もの日本兵が脱走を企てたこの事件、内200名以上の日本人が亡くなっていると聞きます。
カウラの人々はこの事件で命を落とした日本兵を手厚く葬り、日本との交友関係を深めるために後の日本庭園などを作ったそうです。

また日本庭園から日本人墓地までの約5kmにわたり、2000本の桜の木を植え、毎年10月には桜祭りを行っています。
その国際理解の象徴としての桜をモチーフにしたエチケットのワインです。

味わいは少しリッチで熟したベリーの果実味に、コーヒーやバニラの甘やかな香り。
しなやかですが、力強いタンニンが特徴的です。
個人的には10年以上熟成させてみたいワインでもあります。

またこのワイナリーは日本に向けて、干支のエチケットのワインも毎年リリースしています。

Over the rainbowというシリーズで、シラーズとシャルドネの2種類があります。

来年の巳年エチケットはすでに完売間近だということです。

エチケットデザインは有名絵本作家の谷口智則さんが毎年手がけているそうです。

シャルドネはグレープフルーツや南国の果物の親しみやすい味わい。
シラーズは普段のシリーズよりかなりフレッシュで、チェリーだったりプラムのような生き生きとした果実味に、チョコレートのニュアンスが感じられるワインです。

これも見つけたら是非試してもらいたいワインです。




今回はこちらで終了となりますが、現地にはまだまだたくさんのワイン産地やワインが数多くあります。
ご紹介した内容を頭の片隅に置いていただき、これからの皆さんのワインライフの参考にしていただけばと思います。

それでは皆さんの良いワインライフに

Cheers!

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